旅の足跡〜北海道編〜
Memories in Hokkaido

占冠村

泣く木 泣く木

 道道136号線沿いに立つ大きな楡の木。
 「泣く木」と呼ばれるこの楡の木、道路工事の妨げになることから、幾たびか切り倒されそうになったが、ノコギリの歯を当てる度にうめくような泣き声が聞こえ、結局、伐採されずに生き残った木である。
 このことから「泣く木」には、ある話が語られるようになった。
 日高と十勝のアイヌが猟場を巡って争っていたが、日高アイヌの若者と十勝アイヌの長の娘が許されぬ恋に落ち、カムイが棲むトマムに安息を求めたが、結局、若者は囚われの身となってしまった。
 やがて、若者は隙をついて逃げだし、娘との待ち合わせの場に向かったが、そこで若者が見たものは、楡の木の傍らで力尽きて倒れた娘の姿だった。
 その恋しい若者を想う娘の魂が、「泣く木」と呼ばれる楡の木に宿っていると・・・。

道の駅

道の駅「自然体感しむかっぷ」 自然体験しむかっぷ

 R237と道道136号線の分岐点にある道の駅。
 観光案内所を兼ねた生活情報センターとショッピングモールがある。
道の駅「自然体感しむかっぷ」 占冠村